なぜ何度も罪を重ねて刑務所に入ってしまうの?

 知的障がいのある人、障がい特性により見通しを立てるのが苦手な人や急な予定の変更にとまどう人の中には、自分でその日することを計画的に考えるのが苦手な人がいます。
 このような人にとって、刑務所は実は居心地がよく生きやすい場所でもあります。刑務所では、何時に起きて、何時にご飯を食べて、何時にどこで何をするか、パターン化されて決まっています。自分で考えなくても指示に従っていれば生活できます。
 寝るところもあり、ご飯にもありつけ、体調が悪くなれば医療を受けられますし、高齢の受刑者は介護を受けることもできます。
パターン化された刑務所生活がしみついた人が刑期を終えて出所する時、特に身寄りのない人は困惑してしまうことが多くあります。
 見通しを立てることが苦手で計算が苦手な人は、持っているお金を数日で使い果たしてしまうこともあります。
 中には、刑務所の外での生活に困って、住みやすい刑務所に戻るために、わざと見つかるようにお店でおにぎりを盗んで捕まる人もいます。
 刑務所に入るために、人を傷つけてしまうケースもあります。

円グラフ:再犯期間(全体)
円グラフ:再犯期間(知的障がい者)
円グラフ:再犯期間(高齢者)
棒グラフ:再犯者の有職者・無職者割合
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