障がいがあり何度も刑務所に入ってる人は再犯率が高いと言われています。
それは、出所後の支援が手薄で、社会的に孤立し、刑務所の外で苦労するくらいなら、また居心地のいい刑務所に戻りたいと思う人がいることも要因となっています。
再犯を予防するには
①住むところ、②仕事(少年であれば将来の夢に向けた訓練や勉学、日中活動)③信頼できる人、の3つの要素が鍵となります。
しかし、もともと身寄りのない人や家族から絶縁されている人も多く、手を差し伸べる家族や知人が全くいないことがあります。本来受け皿となる福祉の世界でも、罪を犯した人、障がいのある人と聞くと、こわい人だと思って受け入れを断られることがあります。
そうすると、孤立した人は行き場を失い、また犯罪に手を染めるという悪循環に陥りやすくなります。
罪に問われた障がいのある人が社会的に孤立する傾向は統計にも見て取れます。
仮釈放と満期出所のデータを見ると、高齢者・知的障がい者ともに満期出所が多い傾向にあります。
平成18年度の統計では、全体の仮出所率52.6%に対して、特別調査対象者の知的障がい者の仮出所率は20.0%、高齢者は29.5%となっています。
(「犯罪白書平成21年版」「刑事施設、少年院における知的障害者の実態調査について平成18年法務省特別調査」)
満期出所後の帰住先(住むところ)を見ても、未定や不詳、その他が多く、家族や親族と共に暮らす人は少ない傾向にあります。データから見ても社会的に孤立する傾向がうかがわれ、出所後の支援の薄さが見て取れます。