自分が支援している人が何かの罪に問われた時や、
警察等から情報提供を求められた時、戸惑うことも多いでしょう。
まずは落ち着いて状況を整理しましょう。
捜査裁判等の段階の確認
まず、任意での事情聴取の段階なのか、逮捕されているのか、起訴されているのか、裁判中なのか、今どの段階にあるか確認しましょう。
弁護士の有無の確認
弁護士がついているかどうか、確認します。
貧困などの理由で自分で弁護士を選ぶことが難しい人には
申し出ることによって国選弁護人がつけられます。
各地域の弁護士会には、当番制で被疑者(罪に問われている人)などの依頼により弁護士を派遣する仕組みがあります。
当番弁護士が出向いて、無料で接見(会って話を聞くこと)し、相談に乗ってくれます。
障がい特性の整理
罪に問われている人が、どのような障がいの特性があるのか整理します。
特に、コミュニケーションを取ることが難しい人については、注意が必要です。
どんな質問にでも「はい」と答えてしまう人や、言われた内容を繰り返してしまう人はやってもいないことを「やった」と自白して、冤罪に巻き込まれる可能性があります。早口で言われると理解が難しくなる、大きな声で話かけられると混乱してしまう、母語が日本語でない、難聴があるなどの傾向や特性についても、事実でないことを言ってしまう、認めてしまう要因になるので、弁護士さんなどにあらかじめ伝えておく必要があります。
成育歴や家族構成、その人の周囲にいる人間関係などの情報整理
成育歴や家族構成を整理し、必要に応じて情報提供できるようにしておきます。
幼少期から虐待を受けていた、家族と長年疎遠である、身元引受人がいる、釈放や出所後に住むところがある、働き先があるなどの具体的な情報を整理しておきます。
キーパーソンとなる人に心当たりがあれば、連絡を取り相談しておきましょう。
キーパーソンとは罪に問われている人と信頼関係があり、親身になって助言を与えたり、解決の方向性を決めたりする上で中心人物となる人のことです。家族でなくても問題ありません。