無関心・不寛容が広がる中での、触法障がい者の再犯防止に必要な社会的孤立防止と社会の中の居場所

罪に問われた障がい者の再犯防止と孤立の予防のための勉強会 第1回 第2部④
司会:特定非営利活動法人 サポートグループほわほわの会 代表 宮﨑 充弘氏
講師:社会福祉士 小川 多雅之氏
   グループホーム つなぐ 管理者 小名 京子氏
   特定非営利活動法人ひこばえ いずみ所長 上野 典子氏

丸紅基金 助成金事業
主催:特定非営利活動法人 南大阪自立支援センター
共催:相談支援たにまち
   わわのわ福祉アカデミア
   福祉のやさしい日本語協会
   一般社団法人ダイアロゴス

勉強会の最後に、司会の宮﨑氏を中心に意見交換を行った模様です。触法障がい者に対するラベリングや社会的孤立、無関心・不寛容の広がりに対する危機感、居場所の重要性について意見交換を行っております。


※読みやすいようにある程度調整しております。また、当日の会場、ZOOM参加者への案内などは割愛しております。

ーテーマ・キーワード設定ー

司会:宮﨑 充弘氏

Webの小名さんも含めてですね、3名の方で、少し意見交換をしたいと思っております。

共通するキーワードとしては、居場所ですね。
居場所の必要性だとか、あとは、生きにくさ、生きづらさですね。
そして、最後、孤立を防止していく。

でも、今の、3つのキーワードだけで言うんであれば、それは、別に、触法障がいのある人、今回、冊子のテーマありますけど、関係なく、みんなそうだよねと思っております。なので、「みんなごと」として考えていくことも、ありだと思うので、皆さん、先に小川さんから、他の人の意見とか聞きながら、感じたことなんか、ひとことずつ言っていただけたらなと思ってます。

キーワードは、どんな居場所があったらいいのかな、とか、生きづらさに対するアプローチ、あと孤立防止ですね。
こういう3つぐらいのことで、小名さんや上野さんの発表を聞いて、感じたこととか、お願いしたいと思います。

ー小川氏 本日感じたことー

講師:小川 多雅之氏

ありがとうございます。

もう本当に僕なんかは、地域生活定着支援センターの相談員という立場で、つなぐ役割ばっかりしてて、結局、上野さんとか、石野さんとか小名さんとかみたいに、最後、受け入れて、本当に向き合って関わってくださる方がいてこそ、初めて成り立つというか、、、つなぐって、つなぎ先なかったらどうしようもないわけですから。

でも、こういう風に、特に小名さん、上野さんの話で共通するのは、やっぱり触法っていうキーワードにとらわれすぎないっていうところ、やっぱ、すごく大事なんだなと。本当に、捉えれば捉えるほど、構えちゃいますし、よく言われるのが、「福祉の司法化」って言って、福祉職が再犯しないように見張ったりね、厳しくルール設けて、扱い変えたりとか、で、結局、本人、ストレス抱えちゃって飛び出しちゃうとか、そんなことが起こっちゃうのは、結構、僕も、つないだ先の結果で、よく見てきたところで。

本当に、でも、そうじゃない関わりをしてくださるというのが、いかに大事かっていうのを、今日感じることができました。ありがとうございます。

ーラベル・レッテル貼りの違和感ー

司会:宮﨑 充弘氏

最後、上野さんもおっしゃったように、そんなに堅苦しく考えずに、っていうことも一つだと思うんですね。ただ、本当に、今ね、この触法障がいだけじゃなくて、いろんな、ネーミングが増えまして、「自閉症」とか、「ADHD」とか、いろんなことで名前がついたでしょ。

それが、もしかして、いろんなことをね、ちょっと歪めてるような気がするんですよ。
上野さんもね、数十年っておっしゃってましたけど、やっぱり、昔、僕らもね、それこそ、少年院から来る子供たち、受けてるわけよ、普通に。別に、今でこそ、加算があるとか、仕組みがある、定着センターさんおる、となってますけど、昔なかった時代からね、受けるわけじゃないです、普通にね。

普通に受けてて、別に問題はないんだけども、やっぱり、こういったカテゴリーができればできるほど、なんかそこに対する違和感と言いますかね、体制を作らなあかんから、仕組みを作っていく、で、制度を作らなあかんけども、その結果出てくる違和感が、やっぱりあると思うんですね。
その辺どうですかね。
定着センターは、とても大切なんですけどね。

講師:小川 多雅之氏

そうですね、とても、僕も感じているところで、先ほどの触法障がい者っていうくくりで語ることの、危険というか、違和感もちょっと喋ったつもりだったんですけど。

やっぱり、そうなんですよね、ただ、経過として、やっぱり、必要なんだろうなと。
一旦、そういうレッテルなしに関わってた、けど、やっぱり、その中で漏れてる人が出てきたっていうところで、ちゃんと、そこに焦点化して、関わるために、名前をつけて、制度を作って、で、取り組んできた。
で、これが当たり前の感覚になっていくと、また、制度の硬さみたいなのを、ほぐしていく必要があるんだろうなと、僕は漠然と思ってまして。

ー他人事・無関心と生きづらさー

司会:宮﨑 充弘氏

まさに過渡期ですよね。この流れですよね。

おっしゃったように、次、上野さんにも聞きたいんですけども、それこそ、下関の事件があったっていうね。
あそこで、先ほど、小川さんがおっしゃったように、あの事件は、もう1回思い出してほしいんですけども。

あの事件ほど、僕ら、違和感を持ったことないわけですよ。
彼は行ってるわけですよ、いろんなところに。いろんな人が言って、いろんな人がそれなりの立場で喋ってるんですよ。
まさに、立場で喋りすぎたんですよ。
あんた、ここだから、ここ行きやって、立場で、みんなが立場でやった、人として、大丈夫?って一言もかけてないわけじゃないですか。うちで飯食いやとか、誰も言ってないわけです。

この間、線路に飛び込んだ、障がいのある方、居ましたよね。
あれ、誰か、近くの人が危ないよって言ってくれたら、でも、みんな、あの子、障がいあるよねって、みんな、見て、ほったらかしにしてるっていうね。

何だろう、この、無責任な、他人ごとの世の中っていうのはね。
なんで、ちょっと、誰か声かけてあげへんのっていうことがね、広がってきてるような気がするんですよ。

昔、もっとね、僕も、上野さん20…、僕、この業界32年ちょうどなるんですね。そんな時代だったじゃないですか、昔から、普通に。
ここにおったらええやんとか、こうしようやとかって、何だろうなっていうね。で、やっぱり、他人事の理論なんですよね。

自分とは関係ない、かと言うて、差別はせえへんけども、特別なこともしないっていう風潮。
排除はしてないけども、なんか無理にかかわりません、みたいなね。
だから、地下鉄行ったら書いてあるわけじゃないですか、「困った人、見たら声かけてください」ねって。
あれ、書かなできませんかって話です。(大阪)メトロ乗ってはる人、ね、あれ、どう思います?
「困った人見つけたら、声をかけてください」ねって、書いてあるんですよ。
そんなん書かなやりませんか?
見たらやりましょうよ、と思ったりするけども、書かな、やれへん世の中なんですかねっていう。

ちょっと上野さんどうですか?好きに喋ってください。

講師:上野 典子氏

ほんま、おっしゃる通りやと思います。

そこは、結局、言葉として適切なんかどうかわからへんけど、無関心に繋がってるんだと思ってるんですね。
無関心が最大の敵ですよね。

だから、今日でも、自分とこは居なくても、触法の話聞いて、ほな、次やってみようかなーとか、で、よくよくケース調べてたらそうだったじゃん、でも良いと思うんですよ。

なんか、多分、受け入れ側が、ちょっと肩上げて頑張りすぎたんじゃないかなって私は思ってます。

司会:宮﨑 充弘氏

そうですね、なるほど。小名さん、いかがですか?

講師:小名 京子氏

そうですね、いろんな意味で、みんなが、障がいがあるなし関係なく、生きづらい世の中になってることは間違いないなって。
なんとなく、見えないけど、ボディブローのように、生きづらいって感じる人達っていうのが、とても増えてきているんだろうなっていうのは思いますね。

それがじゃあ、何をどう解決すれば、生きづらい社会っていうのが変わるのかって言われると、中々ちゃんとした答えって、言えなくて、あれなんですけど。

やっぱり、なんか、ほんと、昔のイメージを言ったら良くないんだろうけど、ね、お醤油の貸し借りみたいな、そういう、ちょっとね、気楽に、手を差し伸べれるような、気さくさみたいなものっていうのが、また復活するのかな、とか、こんだけ、SNSだったりとか、ネット上でしか繋がってない、直接の人間関係が希薄になればなるほど、そこの生きづらい人っていうのが、もっともっと生きづらさを抱えてるなっていうのは、すごく、これ大きな課題だし、結論って難しいんですけど。

ただまぁ、こうやって、そうじゃない生き方が大事だよって思う人達っていうのを、草の根的にやっぱり増やしていって、少しでもね、そういう人たちのネットワークを、広げていくしかないんだろうって思います。

ー会場の方の感想ー

司会:宮﨑 充弘氏

ありがとうございます。

いや、そうですね。またどうですか。
会場の方とか、何か質問とかありますか。
あの、WEBを見ている方からでも、もし、チャットでね、質問があればと思いますけども。

あの、お三方、なんか質問あればどうですか?

大丈夫ですか?
せっかくなので、何か一言。感想でもいいですよ。

せっかくなんで、もし…

もう、手が上がったという認定していいですか?( 笑い )

感想で良いですよ。こんなこと感じましたってね…。

来場者の方

今日は、本当に、すごいこう…、心の入った話と言いますか、聞いていて、すごい共感できるところもありまして、ありがとうございました。

私は、教育現場の方で、関わってる者なんですけれども。
支援教育って言われるようなことには関わってるんですけど。

私たちも、学校でも、その支援教育って言って、基本的には、いわゆる発達障がい、知的障がいとか、不登校だったとか、精神疾患があったりとか、あとは、児童養護の子であったりとか、まあそういう子がいるんですけれども、本当に、障がいある子とか、自閉とか、そういう風に関わってるつもりは全然なくて、やっぱり、その特性はあるにしろ、本当に、1対1の、人との関わりというのはすごい大事にしたいなというふうに思ってたりとか、いうふうにはやってます。

で、最近やっぱり、そういった発達障がいみたいなのが、ある意味市民権を得てきたところがあって、よく、聞かれるようになったので、保護者の方とかにしても、うちの子はこういう特性があるから、こういう風なことをしてほしい、こういう支援して欲しいっていう風に、すごい求められたりだったりとか、早期療育というような点から、ちっちゃい頃から、福祉のそういった専門的な知識があったりとか、療育を受けてるっていう子が多いので、それはそれで、まあ、いいことかなとは思うんですけど、どっちかと、障がい特性に目が行きがちで、それは、皆様、あるんですよね。

だけど、その子の、その人となりと言いますか、中身?人としてっていうところがやっぱり抜けていて。

で、医療的なものとかのあとは、発達検査とかの内容見たら、例えば、資格的な支援が必要だとか、そういったこと、いっぱい細かいこと書いてるけど、多分、それって、そういった障がいと認定されてる人って、みんな当てはまるので、これ、名前変えても、この支援計画どっちでも当てはまるみたいなところがあって、でも、この子自身の思いとか、性格であったりとか、それこそ、さっき、言われていた、向き合うんじゃなくて、寄り添った時に、同じもの見ててもこの子がどんな風に捉えてるのかとか、そういったところがやっぱり、教育現場にしても、例えば、親御さんにしても、こう、なんとか、この、障がいの特性のとこをサポートしてあげたいというような気持ちで、本人の思いというのがすごい抜け落ちてしまっているな、というところがすごい感じてます。

そういうとこが、今、ずっと話題になってる、人との、視点の繋がりだったりとか、居場所っていうところにつながってるかなと思うので、だから、それを本当に、社会に出る前にいろんな体験ができれば、予防としてね、将来的にやっぱり、生きづらさがその先に、社会に出れば、すごい生きづらいところがあると思うので、そこで、私たちも、何か、今の現場で、できることはないかなというふうに、日々、本当に毎日悩みながらというか、取り組んでるところですので、また、本当にいろいろ福祉の方ともつながりながら、勉強しながらやっていけたらなというふうに思っております。

今日はありがとうございました。

司会:宮﨑 充弘氏

ありがとうございます。急な無茶振りすみません。

ー子供時代の環境が与える影響ー

僕も、ちょっと、振りたかったのはね、触法と言われる、もう、罪を犯した、罪に問われた当事者の方々が出てきた時に、よくよく見れば、生育歴の中で、そういった経験が欠落してたり、要はチャンスがなかったりということが多いですよね。

もしね、子供の頃からね、彼らがそれこそ、居場所のイメージとか、居場所は自分で作っていけるよ、とか、そういうような、心の拠り所をね、なんか持っていけるような、経験が、積めてたらね、もしかしてとかって思ったりするんですね。

僕のケースの方は、本当に、家族の課題で、本人が窃盗に走って少年院に入ったというケースだったんです。
もう、まさに、リアルでしたけど、分かりやすい、その時に、放課後等デイサービスとか、今で言うね、児童の支援があったら、たぶんちゃうかったやろうなと思ったりするんですよ。
だから、本当に子供は孤立してたんやなと思ったりするんですけど、どう思います。
なんか子供の頃、多分ね、児童関係の人たちも、いっぱい居るんですけど、子供の頃、家族に対して、どんな支援があったらとか、一言ずつでも…。
ちょっと小川さんから。

講師:小川 多雅之氏

やっぱり、その、単純に、子供の頃こそたくさんの人の目が入る環境が必要やなってのは、本当に思います。あの僕、この触法障がい者高齢者支援の仕事する前は、ホームレス支援の生活して、ホームレス生活は僕はしてないですけど、支援をしてたんですけども。そういう方とも、やっぱり、話聞けば聞くほど、やっぱり若い頃とか、子供の頃とかにつまずいてる人がほとんどなんですよね。

で、そこでもう本当に踏み外して、あるいは、家族関係を厳しいところで育ってるとか。なんか、ゲームに例えたら失礼ですけど、人生が本当にハードモードで始まってるみたいな人がすごく多くて。逆に、僕はなんて、ゆるい、簡単な、イージーモードで暮らしてきたんだろう、みたいなこと思ったんです。

と思ったら、自分がその立場だったら、本当に、今、立場違ってるかもしれないな、反対だったかもしれない、って普通に思うんですよね。

まあ、そういう感覚でもって、まあよく、障がいでも生きづらさでも、なんか、あくまで、個人に障がいがあると、個人に生きづらさがあるみたいな捉え方しがちですけど、そういうのって、要は、社会との関係、相対的なもので、社会が変われば、その個人の障がいも軽くなったり、生きづらさが緩和されたりするということを思うと、やっぱり、みんなが、すごい責任を、社会の一員としての責任を担っていて、で、それでまあ、子供に対して、特に目を向けていくっていう意識を持っていかないといけないんだろうな、っていうことを思うだけ思って、特に何もしてないんですけども。 はい、感じています。

司会:宮﨑 充弘氏

ありがとうございます。まさに、そういうことに、みんなが振り返っていけたらと思うんですよね。
要は、環境一つでやっぱり人生で変わるよね、とかね、っていうことはね、ちょっと、またこの後、上野さんに喋ってもらいますけども。実は、次の、これ ( スライド ) 、ちっちゃい字なんで、またググって ( 注:=ネット検索をして ) もらったら。

kihonkeikaku01

次の、国が設定する計画の中にね、この青字で書いてるの何かというたら(上スライドの青枠)、環境が、こうやって、障がい作ってるんだと、もう認定しちゃったんですよ。

kihonkeikaku02

で、さらにね、今回、第5期っていうのはね、この今年からなんですけども、ここにね(下スライドの赤枠)、「行政等における配慮の充実」ってことで、司法手続きに関してね、司法手続き、民事・刑事における意思疎通の支援の手段の確保、要は、入り口支援で言うね、”合理的配慮” は、ちゃんとせなあかんなっていうことが、これ、今年から始まるんですよ。

あの時に、経験、親から教えてもらったりとか、友達か教えてもらってない子は、やっぱり、「した」って言ってしまって、こう、やっちゃうんですよ。
経験がなかったらね。
そういう人たちを、もうね、ぶっちゃけね、言葉悪いですけども、みんな知ってたと思いますよ。
この子言うやろなって。でしょう?
この子、多分言うやろなって。

うちの利用者さん、冤罪で捕まって、これニュースなりました。もう十数年前ですけど。
砂川(厚生福祉センター)に入っています。それ、何かって、賽銭箱に行って賽銭盗んでる。
いや盗ってないんですよ。
両替してるんですよ、こだわりで。
ちゃんと小銭を入れて両替してるんですよ。
盗んでないんですよ。
でも一応、魂入ったもの入れてる、それ盗んだことなるよね、ってなるんですけども、一応は両替してるんですよ。

で、その時に放火があったんです。当時ね。
ほんで、ライターを持ってたんですよ。

「火つけたんか」。

けど、点けたと言いますよね。どこに、いつとかいう、具体的に言わないで、「お前がつけたんだ」って、(普通に使って)つけていましたからね、これ、つけますからね。
で、捕まったんです。そんなんで捕まるんですよ。

彼はずっとトラウマになってます。自閉症の方です。
今、「警察24時」見たら、テレビ1台潰します。
だから、今日、テレビ、「警察24時」あるから絶対見たらあかんで、っても、見ちゃうんですよ。「警察24時」の、あのドキュメント番組で。
バーンって潰して、で、もう泣きながら。
だから、今週あるわ、と思ったら、もうほんと辛くなるわけです、みんな。
それぐらいね、トラウマなってるんですよね。
やっぱり、そこなんですね。

彼らの、やっぱり、生育歴の部分で言うと、本当に寄り添ってくれた人たちは少なかったっていうのもあるのかなと思ったりもします。
実は、国の方は、こういう風に、ちょっとずつね、動きは出てきてるってことで、ちょっと話、脱線しました。

上野さん、ちょっと一言。

講師:上野 典子氏

小さい頃から、こんなことがあったらいいなあとか思うのは、やっぱり、うちにたどり着いてきはる人で一番多いのは、小さい地球に住み続けてきてるので、選択肢をやっぱ持ってない方が多かったなぁと思います。

やっぱり、なんか私は勝手に「二択の帝王」って呼んでるんですけど。
こう、二択で絶対間違った方を選ぶとかね。
こっちじゃないんだけどなーみたいな。

それをやっていくから、フローチャートみたいに、最初にノーを選んじゃうと、ずっとノーの道に行っちゃうみたいなんがあるんで。
小さい頃から、おっしゃるように、一番の理想は、地域が、こう、全員で見守る社会みたいなんが一番理想なんでしょうけど。

言ったら、気がついた人が、なんか、「それってさー」って簡単に言える環境作りかなと思ってます。

だから、今日、御顔を合わせた方だけでも、なんか、今日が第一歩だ、オー、みたいになればいいなって思いました。

司会:宮﨑 充弘氏

ありがとうございます。

まさに、子供の頃からの選択肢をね、間違えたり、それに誰もね、伝えてない、もう失敗のまま行かして、「こいつ、また失敗しよるで、ほらな」っていう形、みんな、みんな知ってるんですよ。

今年4月から始まりましたね、皆さんご存知ですよね、この4月から、子供基本法、交付されました。
子供には4つの権利があるって。
意見表明権です。選択の権利あります。チョイス&コントロール。
選んでもいいよ、「やーめた」も、それが子供の権利だよって。
選んだから最後までしなさいと言ったらダメですよって。
選択しても、また選んでもいいよって、さっきのもだけど、トライ&エラーしたらいいんだよっていうこと、子供の頃から練習しましょう。何でですか。
大人の時に、人生豊かにするために、今のうちに、いっぱい子供には権利あるんだよと伝えてねって、この4月始まったんです。

行政は言わないです。
何故言わないかいうたら、窓口が大変なるからね、今、こども家庭庁って看板つけなあかんから。

5年間かけてって厚労省言ってます。

だから、5年かけて待っとかんでも、今、僕、言いましたんでね。
もう、この4月から始まってますから、広げてください。

子供には権利がある。今言ったように、子供と一緒に失敗したらいいじゃないですか。
大人にも権利ある、子供にも権利ある。人としての権利ですよね。
それを、なんか、子供たちに、もっともっとね、私たちは寄り添っていけたらなと思ったりします。

では、すいません、小名さん、最後、一言何かいただけたらと。

講師:小名 京子氏

 はい、私も、今、子供に対しての、手厚い、いろんな大人たちが関わらなあかんなと思ってます。

で、実際、今、私、このグループホームでも、15歳の子を、今、支援してるんですよね。

その子も少年院から出てきた子で、やっぱり、大人に対しての不信感の塊で、そこを、ほぐしていってあげるのに、とってもエネルギーもいるし、とっても大変なんだけど、今、そこを一生懸命やってあげないと、この子がちゃんと、大人になった時にっていうのをすごく思うので。
やっぱりね、そういう風な子供っていうのがちょっとでも減っていけばいいし。

大人を、やっぱり、信用できない子供ってつらいですよ。
身近に居てると、とても辛いので。
そういう、大人って信用できるんだよってことを、今、一生懸命伝えてます。
すいません、なんか、話が…。

司会:宮﨑 充弘氏

いえいえ、ありがとうございます。

最後、良いキーワードいただきました。そうなんですよ。
人を信じる、ね、信じたらいいんだよと、もっと信じれるよ。
伝えようと思ったらどうするんやと。
こんなもん、皆さんね、発達のプロもおると思います。
発達には飛び級はないです。
人を信じる前に、信じるというね、ことを、発達を芽生えさそうと思ったら、どんだけ自分が信用してもらえたかっていうのを経験してないと、人を信じられませんからね。

ということは、彼を、その当事者を、みんなが、あんた信用してるよと、あんたは大丈夫だってことを、ずっと言い続けてあげたら、その子は、いろんな人を信用できるんですよ。
いきなり人を信用しよう、人に思いやり持てって、じゃない、自分が色んな優しさを受けたら、人に優しくできる。

これ、発達の段階ですからね。
エリクソンさんが言ってましたよね。
発達の段階ね。

だからこそ、私たちは、まず、目の前の子供たち、特に、一度失敗したっていうんであれば、その失敗した彼らを、どんだけ地域が信用するか。
大丈夫だよと、何回でも失敗しても大丈夫だって、そういった地域を作れたら、彼らがまた、誰かを信用して、そして彼らこそが、またね、いっぱい、1回失敗した人たちの、要はパートナーになったりとか、力をね、僕はこうやってリカバリーしたよって、いうことを言ってもらえるような、そういった社会がね、そういった地域でできたらなと思いました。はい。

皆さんすいません。ちょっと、数分過ぎてしまいましたけども、皆さんありがとうございます。

少しずつ知ってもらいたいなと思ってます。
知って、知って、それ、伝えていってほしいなと思います。
要はちょっと、言葉が雑になるかもしれませんけども、地域からね、信用されてない、なんか自信がない人達って、まだ、この世の中にいっぱいおるんだなと。
ちょっと自信があったりとか、ちょっと元気な僕たちが、もしおったら、ちょっと、その元気を、ちょっとずつ皆さんでね、分け与えていただけたらなと思います。

そういった、そういうね、連鎖できるような社会ができたらなと思ってますので、そのために、また、皆さん集まっていただけたらと思いますので、9月、またよろしくお願いします。

では、終わりたいと思います。

お疲れ様でした。

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